Appleの「Maps」アプリがまたもや問題に遭遇している可能性がある。今回の原因は、人員や管理の問題かもしれないという。
TechCrunchは米国時間6月9日、匿名情報筋らの話として、Appleが「iOS 8」のリリースとともにMapsアプリにいくつかの改良を加えることを計画していると報じた。しかし、その変更が最新のOSには間に合わなかったという。少なくとも、1週間前の「Worldwide Developers Conference」(WWDC)での発表には間に合わなかった。
「Google Maps」に代わるものとして2012年にリリースされたAppleのMapsアプリだったが、出だしは失敗に終わった。リリース直後に、場所の欠落、誤った都市名、不適切な道順など、多数の誤りがあることが明らかになった。それ以来、初期の困難の一部を乗り越えてきたが、改善の余地は絶えず存在する。そのため、2014年に何らかの主要な新機能を追加しなければ、Google MapsやNokiaの「Here」といったより堅牢な地図アプリに取り残されたままとなる可能性が高い。
9to5Macが3月に概要を示していたように、Mapsアプリには多様な改良が加えられる予定だと報じられていた。主な改良点は、より確実なデータ、新しいPOI(Point Of Interest)、公共交通機関の乗り換え案内、インターフェースの明瞭化である。では、なぜAppleは先週、Mapsアプリに関する新しい情報をほとんど発表しなかったのだろうか。
TechCrunchの情報筋らは、社内の問題を指摘している。ある情報筋は、新機能が追加されないのは、開発者らが大量に流出したことと、プロジェクトマネージャーらがプロジェクトを適切に管理できていないことに起因しているとした。その結果、作業が適切に計画されず、残った開発者らはあるプロジェクトから別のプロジェクトへと短期間で移らなければならなかった。もう1人の情報筋もその情報をほぼ支持したが、プロジェクト管理と社内政治が、開発者らの離職よりも大きな要因だと述べた。
理由はともあれ、AppleにはまだiOS 8を一般ユーザーにリリースするまでに、Mapsアプリを改良する時間が数カ月ある。しかし、本当に社内政治やプロジェクトの混乱がアプリ開発を遅らせているのだとすれば、iOSユーザーが何らかの大幅な改良を目にするのはさらに先になるかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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